園のこだわり

6月 水無月 「自立の心」

2023/06/05

 6月になりました。子供達に毎月季節の手紙を書いています。梅雨になり、雨が多くなる6月、子供達にとって雨は外で遊べず濡れるし、嫌なイメージがありますね。大人も同じで雨が降ると洗濯物が乾かない、買い物に行くのも、何をするのも億劫になりますね。

 

 でも、雨は生き物が生きていく上でなくてはならないものです。そこで雨の大切さを6月の手紙で伝えてみました。雨が降らないと全ての生き物は生きていかれない事、人は勿論、植物や動物、お米やパン、お肉、魚、みんなが大好きな物も食べられない、喉が渇いても水やお茶も飲めない事等を書いてみました。各担任の先生がその手紙を読んで更に話をしてくれた様で、「雨は大切なんだね。」「雨の音聞いたよ。」等々私に話しかけてくれる子が増えてきて嬉しかったです。また、その6月の手紙を広げて雨が降ると喜ぶ物あるかな?とか質問をしてくれた担任もいて、「傘が喜ぶね。」「レインコートも喜ぶね。」と、可愛い発想を教えてくれて、毎月1枚の拙い私のお便りを待っていてくれる子供達、先生達に感謝しながら、自分も子供達、先生達と手紙を通して繋がっている幸せを感じました。みんな、みんなありがとう‼

 

 我が国は、四季があり、春・夏・秋・冬それぞれに風情があり日本っていいなぁと思います。季節の花、虫、景色、風等々それぞれの季節を目で、耳で楽しんでいきたいですね。

 

 今は雨の中で咲く紫陽花がとても綺麗ですね。イライラする気分の日は、周りの自然をみて季節を感じ癒されて下さい。

 

 さて、話は変わりますがある園のブログより心に響いたメッセージを載せてみます。

 

 『自分のカバンは自分で持つよ』

 

 毎日子供がしょってくるチェックのリュック、軽い時もあるし、重い時もある。

 

 大事なカバン、おうち迄持って帰ろうね!入園式の時に園長先生が園児さん保護者の皆様に必ず伝えていますが、覚えて下さっていますか?自分のことは自分でする、自分の持ち物は自分で持つ、園でも毎日教えている幼稚園の五訓にもある、「自分の事は自分でします」是非、子供の鞄は子供にしょわせて下さい。子供が出来る事を取り上げないで下さい。そんなことを思っていた時に出会ったメッセージでした。

 

 幼稚園のカバンは子供の人生の象徴。まだまだ可愛くて小さなカバン、けれども小学校、中学校、高校とカバンは大きくなっていく、そうなるともう持ってあげられなくなる。物理的に目に見える事ばかりではなく、目に見えない心理的な事に通じるものがあると思う。幼いなりに自分の責任を負って日々生きていくと言うスタートが園生活なのだ。

 

 小学生、中学生、高校生になって様々な悩みや問題を抱えるかもしれない子供達。

 

 私たち大人は、どこまで立ち入り助けてあげられるのか、これは自分の事、自分の領域の問題だとそこで自ら立ち向かっていける力を持って欲しいと願っている。

 

 このメッセージを読み、私も大切な山王っ子がずっと強くたくましく育っていってくれる様にそのためにも小さい頃から自立の芽を伸ばす配慮のお手伝いができたらと改めて思いました。お子さんのカバンは象徴的に自分の人生の荷物、これを人に預けないで自分で持つ。こんなことを小さい時から体、心にしっかりと根づかせ身につけて欲しいと願って今日も一日の終わりに可愛い子供達の後ろ姿に向かって「さようなら!また明日ね!カバンと一緒に元気にきてね!」と、ホッとする気持ちで送り出す私です。

 

 長々とお読みいただきありがとうございました

 

 

 教頭  市村恵美子

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