園のこだわり

夏の思い出

2024/07/16

 早いもので、今週で一学期も終わりですね。

 

 特に新入園児の保護者の方、四月から今日まで長かったですか?短かったですか?

 

 朝、送りだしてからお子さんが帰って来るまで、どんなにか不安や心配された事でしょう。泣いていないかな?みんなと一緒にちゃんとやっているかな?自分のことの様に心配し、帰ってきた時の笑顔にほっとしたり、ハラハラドキドキだったのではないでしょうか?進級したお友達の保護者の方もクラスになれたかな?担任の先生はどんな感じかな?と新しい環境は心配が尽きませんね。でも、一ヶ月、二ヶ月と経つうちにどんどん逞しくなり、新しい環境にそれぞれ根をおろし、その根を伸ばし始めてきました。

 そんな子供達ですが、今週から長い夏休みに入りますね。長い休みが続くとまた、二学期が始まった時に、四月の様に泣いて登園を嫌がるのではないかと、不安になるママもいるかもしれませんが、大丈夫です。子供達は後退する事はなく、常に前進、成長していきます。二、三日涙が出る日があっても、必ず元気に通える様になるので、先の事を心配せず、これから始まる夏休みを思いきり楽しんで下さいね。

 

 さて、その夏休み、みなさんの心の中に残っている夏の思い出はありますか?それも、幼いころの夏の思い出ありますか?

 

 夏になると想いを馳せる思い出、私はあります。私事で恐縮です。

 

 私の両親は、群馬県出身です、夏休みに入ると母と妹と群馬に帰省するのが常でもあり楽しみにしていました。群馬の小さな田舎町が母の実家、父は草津、二つの実家を行ったり来たりしていました。従妹もたくさんいて祖父母、おじ、おばもいてみんなが笑顔で遠くに住んでいる私達を迎えてくれました。

 

 母親の実家の二階には蚕がいて、毎日桑の葉をおばがとってきて与えていました。卵から幼虫になりみるみるうちにどんどん大きくなって蚕が繭になる為の枠を置くと気にいった枠にはいり繭になっていく様子や、蚕のスベスベした肌触り、蚕や繭の匂い、今も思い出されます。

 

 母の実家は田舎町のせいか、自然に囲まれて、カブトムシや、クワガタが沢山いました。虫が大好きだった私は虫取り網、虫かごを持って、毎日飽きずに虫取りをしていました。また、畑からもぎたてのトウモロコシを焼きモロコシにしてもらって食べたこと、井戸水に冷やしてあったスイカを縁側に座って食べたこと、夜になると庭に出て空を見上げると、まるで手が届く様な感じの星空が空一面に広がっていて、いつまでも綺麗な星空を眺めていたこと。そして、寝るときに、今は、エアコン、蚊取りマットがありますが、昔はなかったので、祖母が私たちの寝る部屋に蚊帳を張ってくれたこと。蚊帳ってわかりますか?

 

 細かい網目のネットのようなもので、すっぽりと布団を囲ってくれます。今でいうとキャンプで使うテントみたいな感じでしょうか。外からは網戸を通していい風は入ってくるけど虫は入って来ない、エアコンみたいに冷たい風が直接あたらず、網戸越しに入る風や空気が心地よく、祖母の優しさ、田舎の風、空気、両親、妹二人五人で川の字になって安心して眠れた夏の夜も昨日のことの様に思い出されます。

 父の実家は、草津温泉の近くにあったので何となく硫黄の匂いが漂っていて、無料のお風呂屋さんがたくさんあり、温泉三昧の夏だったなと、思い出しても心が温かくなり、優しい気持ちになる思い出ばかりです。

 

 今は祖父母も、父も亡くなってしまいましたが、思い出を振り返ってみると鮮やかにその時その時の笑顔が浮かんでくる、その思い出に支えられている気もします。

 

 どうか、皆さんも忙しい毎日だと思いますが、一緒にいられる今を大事にしてくださいね。特にどこか行かなくても一緒に何かする思い出を作ってあげてください。花火をしたり、お料理をしたり、お昼寝をしたり、たわいのない事でいいのです。親子で触れ合う時間が沢山ある夏を過ごしてください。病気、怪我、事故にはくれぐれもお気をつけてください。一学期、沢山のご協力ありがとうございました。二学期もよろしくお願いします。

 

 長々とお読みいただきありがとうございました。

 

 教頭 市村 恵美子

 

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